オリンピックに、サッカーワールドカップ。4年に一度のイベントは、世界規模で盛り上がるものばかり。
特に、夏季オリンピックが開催される2020年は、「うるう年」と言われる、366日ある年です。
うるう年は、基本的には「4」で割り切れる西暦の年です。ただし、いくつかの例外があります。実際の判定基準は、以下の通りです。
A.「400」で割り切れる西暦の年は、「うるう年」である;
B.「400」で割り切れない西暦であり且つ「100」で割り切れる西暦の年は、うるう年ではない;
C.「100」で割り切れない西暦であり且つ「4」で割り切れる西暦の年は、うるう年である;
D.「4」で割り切れない西暦の年は、うるう年ではない;
なんだかとても難しいですね(;’∀’)
例えば、2000年はうるう年ですが、2100年はうるう年ではなかったりと、なにかと複雑なのです。
ここでは、この「うるう年」について紹介します。
1.うるう年はなぜ2月なの
うるう年で日数が変わる月が2月である理由を知るには、古代ローマ時代まで遡る必要があります。
古代ローマの王、ヌマ・ポンピリウスは、ヌマ歴という歴を制定しました。
この歴では、2月(Februarius)が年末であり、それぞれの月の日数は、29日又は31日とされていました。
これは、古代ローマでは、偶数は不吉とされたことなどからだと考えられています。しかしながら、年末のFebruariusは例外で、28日しかありませんでした。
この月は清めの月であるため、日数が不吉な偶数でも良いとされていたようです。
また、ヌマ暦では、1年の日数は355日しかありませんでした。当時は、季節と日付とを合わせるため、およそ2年に1度、「うるう月」を入れていました。
つまり、1年が13か月の年もあったわけです。
うるう月の調整の際には、年末のFebruariusを23日又は24日とし、その翌日から、27日間のうるう月を挿入していました。
その後、有名な皇帝:ユリウス・カエサルの時代では、ユリウス暦という、天文学を基にした暦が始まりました。この歴では、うるう年として4年に1回、2月の日数で調整していました。
これが、うるう年で日数の代わる月が2月となった由来であるといわれています。
ちなみに、ユリウス・カエサルは、自分の誕生月に自分の名前を付けました。これが、英語の7月:Julyの由来です。
2.名前の由来について
まず、「閏」という漢字には、「さしはさむ」という意味があるそうです。
2月29日が「差し挟まれ」る、といったところです。
また、閏月には、「暦から外れた月」という意味もあるそうです。
その理由は、以下の通りです。まず、漢字「閏」は、字のごとく、門の中に王が居ることを表す字です。中国では、王が門の中にとじこもり、政務を執らない月を、暦から外れた「閏月」と呼んだそうです。
なお、日本では、「潤」を「うるう」「うるむ」と読むところから、「閏」の漢字にも当てられたそうです。これが、「うるう年」の由来であるといわれています。
3.うるう年が誕生日の人はどうなる?
では、4年に一度の「2月29日」。この日に生まれた人の生年月日はいつになるのでしょうか?
まず、法律では、法律上では、誕生した日の前日が終わった時点で年齢が加算されます。
なので、2月29日生まれの人は、毎年2月28日が終わった時点で、年を重ねます。
逆に、3月1日生まれの人は、毎年、年を取る日が変わります。
具体的には、平年では2月28日の夜中12時に年を重ね、うるう年では2月29日の夜中12時に年を重ねます。
法律的には以上の通りですが、やはり一般には、誕生日は「生まれた日」であることが多いと思われます。2月29日に生まれた人は、40歳でも、「私10歳なの」というネタを使う人もいるのではないでしょうか?
4.まとめ
4年に一度の閏年は
1. 古代ローマ時代に、4年に一度のうるう年で日数が調整されるのが2月になった;
2. うるう年には、「さしはさむ」及び「はみ出した歴」という意味がある;
3. 2月29日に生まれた人は、2月28日が終わった時点に年を重ねる
であることが分かりました!
2月29日にはいろいろな歴史があるのですね。筆者は、年度末近くの2月の日数が、うるう年だと一日多いため、非常に助かっています(笑)